頬がたるんでくると、年齢よりも老けて見られがちです。それだけではなく、たるんだ頬のせいで生き生きとした表情も作りにくくなり、顔全体として暗い雰囲気を他人に与えてしまいがちです。
頬のたるみの原因
頬のたるみの原因は、加齢、紫外線の影響、生活習慣、乾燥、表情筋や深層筋の衰え、むくみなどがあります。
※たるみ全般については『顔のたるみの原因は?』をご覧ください。
加齢
頬がたるむ原因のひとつが、加齢です。年齢を重ねることにより、顔の筋肉は少しずつ衰えていき、肌を支える力が失われていきます。さらに、肌の水分・油分は加齢とともに不足しやすくなり、乾燥しがちになります。乾燥して潤いが不足した肌は、ハリが失われて、たるみの原因となることがあります。また、頬は、顔の中でいちばん脂肪がつきやすいといわれていますので、筋肉が衰え、肌のハリが失われてしまうと、頬の脂肪を支えることが難しくなり、頬の位置が下がってしまうのです。
紫外線の影響
私たちの肌の中にある真皮層には、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸を作り出す繊維芽細胞が存在します。コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの成分が十分に行き渡っていることにより、肌には適度の弾力が生まれます。紫外線、特にUV-Aは真皮層にまで届き、繊維芽細胞ダメージを与えます。線維芽細胞がダメージを受けると、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの生成量が減ってしまうだけではなく、これらを分解する酵素が過剰に分泌され、肌の弾力が失われてしまいます。
猫背による頬のたるみ
近年、若くても頬がたるみが目立つ人が増えていると言われています。その原因として、生活習慣の中でも「姿勢」が老若男女問わず大きく影響しています。私たちの生活習慣の中にパソコンやスマホが深くかかわってきたため、最近では姿勢の悪い人が増えているようです。パソコンによるデスクワーク、携帯電話の利用は年齢に関係なく猫背を引き起こすと危惧されています。
デスクワークによる姿勢の悪さ「猫背」
パソコンによるデスクワークを行っている時、背中が丸くなりあごが突き出た姿勢、「猫背」になっていませんか?この姿勢は、体の歪みだけでなく顔、特に頬に下方向への力を加え続けるために頬のたるみを加速させる原因になるのです。
姿勢の悪さの習慣化
デスクワークで習慣化されてしまった姿勢は、そのまま普段の姿勢へも影響し、歩いている時や家でくつろいでテレビを見ている時にも、猫背になっていることが多くなってしまいます。こうした毎日の生活習慣が、皮膚や顔の筋肉へ影響を与え続け、たるみを悪化させます。
むくみ
顔のむくみも、頬のたるみの原因となります。
顔がむくんでいると、本来はスムーズに流されるはずの老廃物などが皮膚の下に溜まりやすくなり、その重みで頬がたるんでしまうのです。
顔のむくみの原因には、例えば、
- 猫背、パソコンやスマホを使用するときの前傾姿勢
- 水分、塩分、アルコールの取りすぎ
- 運動不足
- からだの冷え
- 睡眠不足
などがあります。
頬のたるみの解消方法
猫背を続けていると背骨を支える筋肉がどんどんと退化して衰えてしまいます。普段から正しい姿勢をとることにより、猫背だけでなく体を支える筋肉が衰えていくことを防いでくれるのです。
オフィスでできる猫背解消法
デスクワーク時の姿勢が問題になりますので、腰の部分にタオルやクッションを挟み、正しい姿勢が取れるようにしましょう。こうすることで楽に姿勢を維持することができるようになります。
休憩時等のストレッチとして肩甲骨を動かすことにより、筋肉の血流が良くなり自然に胸を張れるようになります。姿勢を正して、両肘を背中の真ん中で合わせるようなイメージで肩甲骨を寄せ、次に腕を前に伸ばして肩甲骨をゆっくりと開いていきます。ストレッチですのでゆっくりと動かしていくことがコツです。
頬のたるみ解消法「あいうー体操」
あごの下には顎舌骨筋という筋肉があります。この筋肉を使わないと舌を支える力が弱くなり、あごの下のたるみに繋がります。下に引かれる力が強くなると、頬も同じように下へとたるんでしまいます。
これを解消するためには、頬の筋肉を引き締める「あいうー体操」が有効です。顎舌骨筋を鍛えて、たるみを改善します。
具体的には、
- なるべく大きな口を開け、10秒間「あ」を言う時の口をする
- 次に10秒間、口をできるだけ横に引いて「い」の口をする
- 最後に10秒間、「う」の口をする
という簡単な顔の体操です。
「猫背の解消法」と「あいうー体操」は、どちらも手軽にできる運動ですので、日々の生活に取り入れることによって、頬のたるみの予防・解消になります。